菅野と競う 筑波大の元甲子園V投手「プロなんて実力的に考えていない」

[ 2011年5月18日 08:53 ]

 大学球界を代表する投手、菅野(東海大)が所属する首都大学リーグでかつての甲子園優勝投手も奮闘している。佐賀北高時代の2007年夏、全国高校野球選手権を制した筑波大のエース、久保貴大(21)。筑波大は東日本大震災の影響で調整が遅れ、リーグ戦で苦戦が続く。「自分が4年生の年に入れ替え戦にいくわけにはいかない」と1部残留へ主戦の自覚を強める。

 プロ野球西武の裏金問題に端を発し、特待生の問題に揺れた07年、公立校である佐賀北高が私立の強豪を次々と破る快進撃は話題を集めた。久保貴のロングリリーフで粘り強くピンチをしのぐ姿は際立った。

 筑波大に進んだ直後は「燃え尽きていた。野球をやり尽くした気持ちがあった」ものの、先発で起用された1年生の秋から不本意な結果が続いたことで闘志が戻った。苦手な下半身強化にも取り組み、菅野と競り合いながら2年生秋と3年生春の防御率はリーグ2位と飛躍した。「高校時代と比べて球威も上がったし、変化球も良くなった」と成長を実感した。

 卒業後の進路については07年夏の甲子園決勝で投げ勝った、菅野と並ぶ大学球界屈指の好投手、野村(明大)を引き合いに「すごい投手。僕とは全然レベルが違う。プロなんて実力的に考えていない」と言う。今春リーグ戦後の教育実習を控え「高校野球の指導者になるのもいいな」とも話している。

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2011年5月18日のニュース