西武・浅村、2種類の「間」で3年目の飛躍

[ 2011年5月16日 11:01 ]

<ソ・西>2回無死一塁、左越え2ランを放ち打球の行方を見つめる浅村

パ・リーグ 西武3-1ソフトバンク 

(5月15日 ヤフーD)
 西武で唯一の3割打者、浅村は走者の有無で左足の上げ方を変える、2パターンの打撃フォームで好調を維持している。相手投手の投球フォームに合わせて、いかに自分の「間」でスイングできるかを考える。2回無死一塁。摂津の初球、甘く入ったカーブに浅村は左足を上げてフルスイング。強い打球は左翼ポール際への2号2ランとなった。8回の2点中前打も左足を上げて打ったものだが、4回2死無走者の打席はすり足で待った。

 2種類の使い分けは、基本的に走者の有無で決めている。走者がいなければすり足、走者がいれば勢いよく上げる。狙いはこうだ。「クイックが速い投手には、すり足だとうまくタイミングが取れないなと思って。その時にはもともとの形で足を上げて打つようにしています」。今季から1軍に定着した浅村が、自分の「間」で待つために試行錯誤の中で生まれた工夫だ。熊沢打撃コーチ補佐は「すり足の方が確率はいいけど、いろいろと試しながらやっていく。足を上げるのか上げないのか、相手投手を研究してタイミングを取るように練習しないとね」。まだ発展途上の若武者には、さらなる成長を求める。

 開幕から全試合出場を続ける浅村の打撃は球種を絞らず、タイミングが合えば振る。このシンプルな発想が持ち味でもある。クイック投法に対応するための左足の使い分け。一番気をつける点には「どちらでも同じ(強い)スイングをすること」と言う。3年目の飛躍は、自らが考えた「間」の取り方が支えている。

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2011年5月16日のニュース