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「小さな巨人」石川 最低身長100勝達成

<横・ヤ>力投する先発・石川が7回1死一、三塁、ハーパーを三ゴロ併殺に抑える

セ・リーグ ヤクルト2-0横浜
(5月14日 横浜)
 ヤクルトの石川雅規投手(31)が14日、横浜戦で8回2/3を6安打無失点。今季3勝目を挙げ、史上128人目の通算100勝を達成した。身長1メートル67はプロではひときわ小柄で、100勝以上の投手では、長谷川良平(元広島)と同じ最低身長。雪国で鍛えた強じんな下半身で白星を積み上げてきた「小さなエース」が、歴史に名を刻んだ。

 最大のピンチは直球で仕留めた。2点リードの9回1死一、二塁。石川はスレッジを外角低め135キロで見逃し三振。今季初完封まであと1アウトで、林昌勇に後を託した。ベンチで見届けた100勝の瞬間は、少しぼやけて見えた。

 「1人でできる数字じゃない。支えてくれた家族や同僚、指導者の方々、裏方さん、ファンの方々、全員に感謝です」。目を潤ませた左腕は、感謝の言葉を繰り返した。

 雪国で過ごした秋田商時代は室内練習場がなく、腰まである雪の中を泳ぐように走った。「大学でも吐きながら走って、吐き癖がつきました」。いじめ抜いた下半身が制球力を生み、スピンの利いた直球の威力を磨いた。3種類のシンカーなど7色の変化球を操るが、最大の武器は140キロに満たない直球。この日もコーナーを突く直球で見逃し三振を5つ奪った。一方で体脂肪率はアスリートでは異例の高さの20%。小さな体で戦い抜くには燃焼する体であることが大事と考える。

 東北出身の石川にとっては特別な年でもある。小学2年時には被災した仙台市内の病院に2カ月間検査入院した。復興支援活動を選手会長として率先し、東北へ、そして全国の子供たちに勇気を与えたいと言い聞かせてきた。「体が小さいから野球ができないというルールはない。大きい人に負けたくない、という気持ちは人一倍ありました」。試合後は青学大の河原井監督、秋田商元監督の小野平氏、そして実家へと電話し、感謝を述べた。西日の差す左翼席へ駆け出し、勝ちどきを上げる背番号19の背中は誰よりも大きく見えた。

[ 2011年5月15日 06:00 ]

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