黒田、7回8K零封で4勝目!「全身全霊で」

[ 2011年5月13日 06:00 ]

パイレーツ戦に先発登板し、7回を3安打無失点で4勝目を挙げたドジャース・黒田

ナ・リーグ ドジャース2―0パイレーツ

(5月11日 ピッツバーグ)
 ドジャースの黒田博樹投手(36)が11日(日本時間12日)、パイレーツ戦に先発し7回を3安打無失点。8奪三振の快投で、チームトップに並ぶ今季4勝目(3敗)を挙げた。白星は4月24日カブス戦以来3試合ぶり。最近5試合は1勝3敗と波に乗れなかったが、軸足を安定させる修正を試みてパ軍打線を零封。チームを今月初めての連勝に導いた。

 ピンチでこそ大胆かつ冷静に。2―0の7回2死一塁。一打同点の場面で、黒田は低めのフォークでドーミットを空振り三振に仕留めた。狙い通りの結果に、自然とガッツポーズも飛び出した。

 「全身全霊でいった。前回(6日メッツ戦)はあと一歩で打たれたから、同じ失敗、悔しい思いはしたくなかった」

 ピンチでこそ大胆かつ冷静に。2―0の7回2死一塁。一打同点の場面で、黒田は低めのフォークでドーミットを空振り三振に仕留めた。狙い通りの結果に、自然とガッツポーズも飛び出した。

 「全身全霊でいった。前回(6日メッツ戦)はあと一歩で打たれたから、同じ失敗、悔しい思いはしたくなかった」

 反省を生かした。前回は1点リードの6回2死から甘いフォークを打たれ逆転3ラン。一夜明けても悔しさは晴れず、「ファミコンだったらリセットボタンを押していた。昨晩、目をつぶったらあのホームランが浮かんできた」と苦笑いするほどだった。この日は初回に20球を費やすも、低めを突く丁寧な投球で5回1死まで無安打。6回には2死二、三塁としたが、最後はスナイダーを空振り三振で切り抜けた。

 4年目の今季。開幕連勝後は5試合で1勝3敗、防御率4・70と苦しんだ。持ち味のゴロを打たせる投球が思うように体現できず、昨季31試合で15本の被本塁打は8戦7発。「カウントを悪くした時に際どいところを突くよりも、ストライクゾーンで打ち損じを誘う投球を心掛けている。それが変化しなかったり、甘くなって本塁打になる」。原因は分かっていた。

 しかしストライクゾーンで勝負するスタイルはあえて継続した。「アプローチを替えてしまうと、球が動きだした時にまたゼロからになってしまう」。強い信念で日々調整に臨んだ。登板間の球拾いでは投球動作をチェック。グラブと左足を高く上げた時に、体重が安定して軸足に乗るよう何度も確認していた。

 チームは5月に入り初の連勝。ドン・マッティングリー監督も「7回を切り抜けたのは大きかった」と、右腕の活躍を手放しに喜んでいた。

 ≪フライ増えた今季≫黒田は沈むツーシームを中心に投球を組み立てるため、相手打者はボールの上を叩く可能性が高い。その結果、アウトの比率はフライよりもゴロの方が多い。過去3年間のゴロとフライの比率(ゴロ/フライで計算)をみても明らかで、3年間ともにゴロの比率は1・6を超えている。しかし今年の比率は、8試合に登板して1・47(11日現在)と例年よりフライの割合が高い。8試合で7本塁打を浴びていることもうなずける。

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