松井“イチ流”打撃で日米通算1500得点!

[ 2011年5月3日 06:00 ]

<アスレチックス・レンジャーズ>3回、適時二塁打を放つ松井秀喜

ア・リーグ アスレチックス7-2レンジャーズ

(5月1日 オークランド)
 アスレチックスの松井秀喜外野手(36)が1日(日本時間2日)、レンジャーズ戦でイチローばりの巧打を見せた。地面スレスレのボール球を左翼線へ適時二塁打すると、その後の中前打で生還して日米通算1500得点(日本901、米国599)もマーク。日本選手では6人目の大台到達で、1500打点とのダブル達成は同4人目。試合も快勝して、巻き返しを狙う5月は好スタートを切った。
【試合結果】

 背番号は51?いや、55だ。松井が安打製造機ばりのバットさばきを披露した。3回無死二塁、2ボール2ストライクから低めボール球のチェンジアップに体が反応した。

 バットを投げ出すようになぎ払うと打球は三塁線を抜けていく適時打となった。実況アナは「Cue shot!Looks like Ichiro(変わった打ち方だ!イチローみたい)」とまくし立てると「This is Matsui、This is godzilla、Ichiro do this often but…(イチローはよくやるけど、彼はマツイ、ゴジラだよ)」と続けた。

 松井は「引っ張ろうとしていたら悪い結果になっていた。ついていって逆方向に強い打球が打てた」と巧打については少し照れくさそうに解説。その後三進して1死一、三塁から中前打でホームイン。プロ19年目で到達した1500得点は3回終了後、場内に記録を伝えるアナウンスが流され、拍手が湧き上がった。

 「感想は正直、あんまりない。長い間プレーしてきたということと、ずっと素晴らしい打線に恵まれてきたということ。でもうれしいことではありますよ」と控えめに感想を語ったが、日米通算19年目、2354試合目での節目の数字。日本選手の1500得点達成者5人と比べて唯一、打点との差が100以下なのが特長だ。1対1に近い「黄金比」は901得点、889打点の巨人時代から変わらない。ヤンキース時代は1、9番を除く全ての打順を経験。ポイントゲッターかつチャンスメーカーであり続け、走塁への意識の高さもあればこその比率だ。

 「(打つだけでなく)点に絡むことは大事。でも最近、減っているんじゃないかな。代走とか出るから」。07年オフの右膝手術以降100得点以上のシーズンはない。だが、膝の状態が「手術後で一番」の今季は開幕カードの4月3日、マリナーズ戦でマ軍イチローへの右飛で二塁走者として果敢にタッチアップするなど積極果敢な走塁を見せている。

 打率・242は4月としては自己ワーストの成績。5月も昨年は月間別では自己ワーストの打率・184だった。巻き返しに向けた5月最初の試合を「黄金比」通りの1打点1得点で、上々の滑り出しを見せた。「これからも(得点を)増やしていければいい」。打って走る松井の存在は、ア軍躍進の鍵を握っている。

 ▼アスレチックス・ボブ・ゲレン監督 大変な記録だ。長くプレーしてきたからこそ達成できた金字塔。祝福したい。

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2011年5月3日のニュース