中田、斎藤援護弾も…悔し、サヨナラ機に代打

[ 2011年5月2日 06:00 ]

<日・西>2回2死一塁、2ランを放った中田(中央)は二岡とハイタッチ。右は清水コーチ

パ・リーグ 日本ハム3-3西武

(5月1日 札幌D)
 喜びと、悔しさと。1点を追う2回2死一塁。日本ハム・中田は帆足の139キロ直球を思いきりしばいた。打球は左翼席中段へ。8試合、29打席ぶりの2号2ランに、一塁を回ると大きくガッツポーズだ。

 「しっかり振り切れた。チーム自体が波に乗っている。早い段階で自分たちのペースにもっていきたかった」。昨季1勝3敗、今季も4月13日に黒星を喫している天敵左腕からの痛快な一撃。それでも「攻略したとは思っていない。状態は良くなっているというか、自分は初球から思いきりいけるかどうかなので」。一時は逆転となる一発。笑顔でホームを踏んだが、試合後は静かに振り返った。延長10回引き分け。そしてその瞬間、自身はグラウンドに立っていることができなかった。

 9回無死一塁。サヨナラにつながる絶好機で、代打・村田を送られベンチに退いた。送りバントのための代打策だったが、ベンチで静かにヘルメットを脱いだ中田が悔しくなかったはずがない。開幕から19打席無安打と苦しいスタート。しかし体幹を鍛え続け、重心をさらに低く沈みこませるフォームを徹底した。その後は8試合連続安打もマーク。一時の不振からは完全に脱したが、まだまだ自分には足りないものがあると痛感した。

 「(斎藤の登板は)特別何も思っていない。一勝一勝するだけ。そのために毎日やっている。全ての試合が同じ」。全ては勝利のために。斎藤が投げて中田が打ち、そして勝つ――。札幌のファンが待ち望む未来予想図の完成へ、中田は前だけを見て進み続ける。

 ▼日本ハム二岡(DHで昨年8月27日オリックス戦以来の猛打賞)気持ち的に代打と変わらない。いい調子を維持している。

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