イチロー最高の4月!39安打、12打点、10盗塁

[ 2011年5月2日 06:00 ]

レッドソックスを破り5連勝、ソーンダースと喜ぶマリナーズのイチロー(右)

ア・リーグ マリナーズ2―0レッドソックス

(4月30日 ボストン)
 マリナーズのイチロー外野手(37)がメジャー11年目で自己最高の成績で4月を終えた。30日(日本時間5月1日)のレッドソックス戦で2安打2盗塁をマーク。4月終了時の安打数39、打点12は自己最高タイで、盗塁10は自己新記録となった。イチローは重圧につながる記録への意識を否定し、昨季までとは違った自然体でのプレーを強調。頼れるリーダーに引っ張られて、チームも5連勝となった。

 大リーグで2283安打を積み重ねてきたイチローだから、達した境地がある。4月終了時の39安打は1年目の01年に並ぶ最多。その結果にサラリと言ってのけた。

 「正直に言うと、数のことは頭にはない。それは今までと明らかに違う。10年一応やって、そんなに意識しなくてもいい権利を得たというか、そういう価値観がある」

 昨季、10年連続200安打の大リーグ記録を打ち立てた。記録と真正面から向き合い、周囲の期待、重圧と闘った。それを越え、イチローは自然体だ。「別に結果を出したくないというわけではない。縛られなくてもいいというか意識の問題」と言う。これまで4月を「準備期間」と位置づけ、微調整を行ってきた。安打が多ければ、課題に気付きにくくなる点を口にしてきた。だが、39安打はリーグトップということにも「意識として全くない。準備ができていればいいな、というスタンス」と受け流した。

 言葉通りの伸びやかなプレーだった。2安打2四球で4度の出塁。初回の中前打で8試合連続安打、9回の中前打で4戦連続複数安打を記録し、2安打ともに二塁盗塁に成功した。今季10盗塁もリーグトップタイ。11年連続2桁盗塁を達成しても「頑張りすぎというのはね」と37歳はサラリとかわした。

 過去最高の滑り出し。チームも昨年6月以来の5連勝で最大7あった借金は2となった。地区3位のアスレチックスとは0・5ゲーム差で、首位レンジャーズとも3・5差しかない。4月終了時で自己最高タイの12打点と1番打者はチームの中心で戦っている。前日は逆転での1点差勝利、この日は2得点を守りきった。

 「なかなかそういう勝ち方っていうのは、去年もなかった。違う形は出てきているとは思う」

 最高のパフォーマンスをチームの勝利に直結させる。今はその充実感とともにプレーができる。

 ▽イチローが今季狙う主な安打記録 連続200安打を11年となれば自らの持つ大リーグ記録更新。通算回数もピート・ローズの10度を抜く新記録。また、両リーグ最多安打8度目も新記録となる

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2011年5月2日のニュース