俺も斎藤世代!増渕「入」魂で“今季初勝利”

[ 2011年4月18日 06:00 ]

<ヤ・横>漢字の「入」という字に似た増渕のフォーム

セ・リーグ ヤクルト4-0横浜

(4月17日 神宮)
 初回には不安げな表情を浮かべていたヤクルト・増渕が、堂々と胸を張ってお立ち台に上がった。8回1安打無失点でチームも今季初勝利。先発再転向の初陣で、ノーヒットノーランすらも予感させる快投だった。日本ハム・斎藤らと同世代の22歳は「凄くうれしい。2回から自分のペースで投げられた」とはにかんだ。

 いきなり初回に3四球で2死満塁も、相手の走塁ミスに助けられ無失点。2回以降は適度に荒れた直球にスライダー、シンカーを織り交ぜテンポ良く投げた。7回先頭のスレッジに初安打を許したが、8回、122球で5四球ながら被安打1。昨季「7回の男」として57試合に登板した右腕は「去年の中継ぎの経験が大きい。1回ずつ全力で投げた」と振り返った。

 伸び悩んでいた昨年春のキャンプ。伊藤投手コーチから「(一塁ベンチから見て)“入”という漢字になるようにフォームを意識しろ」と助言を受けた。右腕が体から離れすぎて球威や制球がばらつく悪癖があったが、リリース時に右足、上体、右腕が直線になることで球威が増し、変化球が生きるようになった。連投しても、長いイニングを投げても崩れないフォーム。この日も8回までの24アウト中、19を変化球で奪った。まさに「入」魂の投球だった。

 開幕5試合目で今季初勝利を挙げた小川監督は増渕について「1回をしのいだのが大きい。ボールに勢いがあった」と高く評価。「ハンカチ世代」の代表格で入団したが過去4年でわずか6勝。ブレークの予感ありだ。

 ▼ヤクルト・青木(2安打2四球)やっぱり気持ちいい。この1勝で勢いに乗っていければ。

 ▼ヤクルト・荒木投手コーチ(増渕に)初回のピンチを切り抜けたのが大きかった。直球はスピードガン(の数字)よりも力があったと思う。

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