3ラン!3ラン!今季初「おかわり」で6打点

[ 2011年4月17日 06:00 ]

<ソ・西>5回、中村は左越えに3ランを放つ

パ・リーグ 西武9―4ソフトバンク

(4月16日 ヤフーD)
 今季初の「おかわりアーチ」で6打点。その数字以上に、西武の中村は大きな手応えを得ていた。

 「1本目はそんなに感触は良くなかった。2本目は打った瞬間行くと思いました。チャンスで打てて良かったです」

 初回無死一、二塁。摂津のカーブを左翼席へ2号3ラン。2試合連発でチームを勢いづけると、5回1死二、三塁ではシンカーを再び左翼席へ3号3ランを運んだ。

 今季から導入された統一球は、飛ばないボールとの評判だった。中村は一貫して「ボールは関係ないです。ちゃんと打てば飛ぶんで」と話してきたが、実際には不安を感じていた。本塁打王を獲得した08年からバットのモデルは一度も替えたことがなかったが、オフに入ると、33・5インチから34インチの新型モデルをメーカーに注文した。「ボールが替わると投手の攻め方も変わってくると思う。本塁打は減るんじゃないですか」と漏らしたこともあった。

 飛ばないボール対策として、バットの遠心力を使って打球を飛ばそうと考えた。だが、1月から試した34インチのバットは振り込んでも感触が悪かった。2月のキャンプ中に見切りをつけ、慣れ親しんだ従来のモデルに戻した。開幕を迎えても不安は残っていたが、今季初安打で楽になった。12日の日本ハム戦(札幌ドーム)の9回に放った左翼フェンス直撃の二塁打。「全然芯じゃなかった」。芯に当たらなくても飛ばす技術が自分にはあることを確信した。2本の3ランについて、渡辺監督は「両方変化球だったけど、下を使って粘った。サンペイ(中村の愛称)の技術」と称えた。

 ヤフードームは昨季終盤、マジック4で乗り込みながら3連敗を喫し、結果的にリーグ優勝を逃した因縁の球場。前夜もサヨナラで敗れただけに、同球場での連敗を7で止める2発は価値があった。「これからどんどんおかわりしたいと思います」と中村。飛ばないボールについての話題は、2年ぶりの本塁打王を獲ってあらためて「関係なかった」と言うつもりだ。

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2011年4月17日のニュース