代打で登場も打席完了せず…金本の連続試合出場止まる

[ 2011年4月16日 06:00 ]

<中・神>8回2死一塁、金本は代打で出場するも俊介が二盗失敗したためバットを振ることなく終わる

セ・リーグ 阪神5―4中日

(4月15日 ナゴヤD)
 阪神の金本知憲外野手(43)は15日の中日戦で出場が記録されなかったため、1998年7月10日のヤクルト戦(広島)から続いていた現役では最高(歴代2位)の連続試合出場が、1766試合で止まった。8回2死一塁で代打に立ったが、走者の俊介外野手(23)が盗塁に失敗して攻撃が終了。金本の打席は完了せず、その裏の守備にも就かなかったため「野球規則10・23連続記録」の規定により出場とならず、継続していた記録が途切れた。
【試合結果】

 金本は試合後の通路を胸を張って歩いていた。足かけ14年の記録が途切れた。それでも「こだわっていない」と言い続けてきた男らしい、いさぎのよい姿だった。「(記録が止まっても)もう全然。笑えたくらいよ」。歴代2位の鉄人はそう言った。

 2点リードの8回2死から俊介が四球で出塁。金本が代打に立った。追加点が欲しい場面で打者の長打力とアウトカウントを考え、「動かない」と誰もが信じた2球目。俊介がスタートを切った。谷繁の好送球。タッチアウト。イニングが終わった。

 打撃を完了することなく、守備にもつかずベンチに退いたため、連続試合出場は1766試合でストップした。記録を止めたことは関係ない。ただ、金本は「盗塁にはビックリした。誰がバッターでも、あそこの盗塁にはビックリする」と振り返った。

  俊介は「とにかく申し訳ないです」と消え入るような声で繰り返した。ただ、この日をきっかけに足かせが消えたのも事実。右肩故障からの再起を期す今季、懸命のリハビリを経て開幕から3試合連続で先発出場したのは、阪神に移籍した03年以降で最低の成績だった昨季からの巻き返しを狙っていたから。何より「きょうはナゴヤドームで勝ったことを喜ばないと」というように金本の求めるものは勝利。その一念だけは動かない。

 ◆公認野球規則10・23連続記録の規定(C) プレーヤーが連続試合を記録するためには、少なくとも自チームのあるイニングの守備(回の初めから終わりまで)に出場するか、あるいは塁に出るかアウトになって打撃を完了しなければならない。代走として試合に出ただけでは、連続試合出場を記録したことにはならない。プレーヤーが本項の要件を満たさないうちに、審判員によって試合から除かれた場合は、この連続試合出場の記録が中断されたことにはならない。

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