4球団本拠地開幕…各地で復興へ祈り

[ 2011年4月16日 06:00 ]

ヤフードームのライトスタンドでは被災地へのメッセージフラッがグが振られた

 <楽天・甲子園>今季初の楽天主催試合で、試合前に歌手の堀内孝雄が国歌独唱を行った。本拠地・Kスタ宮城が東日本大震災で損傷し、代替球場での開催。球団は29日のKスタ宮城のオリックス戦が実質的な本拠地開幕となるため、この日は派手な演出は行わなかった。堀内氏も「君が代を歌いながら被災されたことの方を思い、大変胸が熱くなりました」と神妙に語った。

 <ソフトバンク・ヤフードーム>オープニングセレモニーは東日本大震災の復興を願い「がんばろう! 日本」と書かれた球団パンフレットをファンが掲げ、1分間の黙とうが行われた。試合前には川崎選手会長と山田がヤフードームの3ゲート付近で募金活動。前日初勝利を挙げた山田は「ファンの皆さんに声を掛けてもらえた。やってよかったです」と充実した表情だった。

 <ヤクルト・神宮球場>ヤクルトは本拠地開幕戦で節電策を実施した。スコアボードの光度を5~7割程度に落としたほか、場内は照明を間引き、空調を全面停止。通常1試合あたり約3000キロワットの電力使用量から36%を削減した。東日本大震災のチャリティー活動ではクラブハウス前で選手が募金運動。試合には都内の味の素スタジアム、東京武道館、東京ビッグサイトで生活する避難者から29人を招待した。試合を視察した堀オーナーは「周囲の支えで野球ができることに感謝しながら、選手たちが勝利に向かってひたむきにプレーすることを期待しています」とコメントした。

 <中日・ナゴヤドーム>本拠地開幕戦だが、災害の影響を考慮し、始球式などの恒例行事を控えた。開門時間の午後4時からは入場ゲート付近でマスコットのドアラ、チアリーダー、球団職員らがファンに支援の募金を呼びかけた。試合前には両チームの監督、選手、コーチらがベンチ前に整列。被災者へ黙とうがささげられた。

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2011年4月16日のニュース