横浜4発!金城、代打逆転V3ラン“締め”

[ 2011年4月16日 06:00 ]

<ヤ・横>8回、金城が逆転3ランを放つ

セ・リーグ 横浜9―7ヤクルト

(4月15日 神宮)
 この男の笑顔を待っていた。8回2死一、二塁。横浜・金城の振り抜いた打球が、左中間席に着弾した。自身2度目の代打弾は、逆転1号3ラン。34歳のベテランは、心地よさそうにダイヤモンドを一周した。

 「手応えはバッチリ。みんなが勝つ意識を持っていて、乗り遅れるわけにはいかなかった。強く振るスイングを心掛けました」

 4番手・日高の123キロのチェンジアップをしばいた。今季3度の出場は代打のみ。00年に打率・346で新人王と首位打者を同時獲得。その後も3割台を3度マークしたが、プロ12年目の昨季、96試合で打率・208と不調に陥った。本塁打はわずかに1。「自分を試す」と国内フリーエージェント(FA)権を行使したが獲得チームが現れず残留した。「もうFAのことは忘れている」。1月の沖縄自主トレから精力的に体を動かし今季の復活に懸けた。新加入の森本にポジションを追われた形だが、代打できっちり結果を出した。

 開幕から4戦9発はチームでは32年ぶり。打線の破壊力で、07年8月14日以来の貯金2。この試合も4回、ハーパーが左越え2号2ラン。5回にスレッジが右越え5号2ラン。6回には吉村が1号ソロを放ち、金城の劇弾を呼び込んだ。開幕から4戦5発のスレッジは、セでは78年のギャレット(広島)以来、両リーグでは3人目。144試合で180発のハイペースだが「それはファミコンの世界だよ」とおどけた。

 尾花監督も「金城には“もう、行けーっ”という感じ。打線が本当にいいね。その間に投手陣を整備しないといけないけど。でも今年は最後まで面白いゲームをしていくよ」とほおが緩みっ放し。勢いに乗った打線はマシンガンどころか巨大砲打線。これはもう、春の珍事ではない。

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