選抜高校野球開幕「仲間に支えられ大きな困難を乗り越えると信じている」

[ 2011年3月23日 10:13 ]

第83回選抜高校野球大会の開会式で、選手宣誓をする岡山・創志学園高の野山慎介主将

 東日本大震災で開催が危ぶまれた第83回選抜高校野球大会は23日、午前9時から兵庫県西宮市の甲子園球場で開会式を行い、被災地にある東北高(宮城)など32校が出場し、12日間にわたる大会が幕を開けた。

 今大会は「がんばろう!日本」がスローガンで、運営を簡素化するため、入場行進を行わず、外野に整列した選手たちが前回優勝の興南高(沖縄)、同準優勝の日大三高(東京)に続いて鹿児島実高、九州学院高(熊本)と南から北に1校ずつマウンド方向に前進。いきものがかりの入場行進曲「ありがとう」は例年と異なり生演奏をしなかった。

 興南高の外間正伍主将の優勝旗返還などの後、創部1年目で出場を決めた創志学園高(岡山)の野山慎介主将が選手宣誓。「私たちは16年前、阪神淡路大震災の年に生まれました。今、東日本大震災で多くの尊い命が奪われ、私たちの心は悲しみでいっぱいです。被災地ではすべての方々が一丸となり、仲間とともに頑張っておられます。人は、仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えることができると信じています。私たちに今できること。それはこの大会を精いっぱい元気を出して戦うことです。がんばろう!日本。生かされている命に感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います」と落ち着いて大役を果たした。

続きを表示

2011年3月23日のニュース