セに蓮舫大臣ダメ出し!パと「4・12」同時開幕も

[ 2011年3月23日 06:00 ]

蓮舫節電啓発担当大臣(右端)と会談する(左から)新井選手会長、新セ・理事長、井上パ・理事長、加藤コミッショナー

 セ・リーグのナイター開催が政府のダメ出しを受けた。プロ野球の加藤良三コミッショナー(69)とセ、パ両リーグ理事長らは22日、都内で監督官庁の文部科学省などを訪ね、開幕へ向けたセ、パの節電対策を報告。理解を求めたが、セの3月29日開幕と「減灯ナイター」が蓮舫節電啓発担当相(43)ら閣僚に差し戻しを食らった。

 セはさらなる開幕延期を余儀なくされ、4月12日のセ、パ同時開幕の可能性も出てきた。26日には12球団によるオーナー会議が開催される。

 蓮舫大臣によると、セの新(あたらし)純生理事長(ヤクルト球団常務)は4日間の開幕延期の理由を「ドームのナイターが入ってたので先延ばしにした」と説明。これにも「それでは電気の供給量が見込めず、十分な答えにはなっていない。デーゲームでも類似の電力需要があるのならば控えていただきたい」。東京ドームはデーゲームでも電力消費が多いとし、東京電力・東北電力管内ではナイターを一切取りやめるように要請。会談の途中で起こった地震にも切れ味は鈍らなかった。

 蓮舫大臣は4月12日のセ、パ同時開幕を主張する選手会に賛同。球界首脳らに協調を求めた。難局を乗り切るために必要なのは球界一丸で節電に取り組む姿勢。政府からお墨付きをもらったパとの4・12同時開幕を切望した。

 監督官庁の文科省といえども、法令違反したわけでもない日本野球機構(NPB)に対して強制力はない。それでも東日本大震災の影響による厳しい電力事情の下でナイター開催は見逃せない。文科省はナイターの自粛期間を「少なくとも4月中」と指定。これはパが決めたナイター自粛期間と同じだった。

 19日の理事会の際、セは文科省幹部とすり合わせながら6項目の節電策を作った。当然、了解を得られると思っていた節電策が差し戻されたことで、セはあす24日に臨時理事会を招集。新理事長は「十分に協議し、監督官庁の要望に最終的に全面的に従っていく」と苦渋の表情を見せた。

 26日には島田亨議長(楽天オーナー)の呼びかけで12球団臨時オーナー会議も開かれる。セが迫られる4月中の東京電力・東北電力管内のナイター中止とさらなる開幕延期。4・12セ、パ同時開幕が現実味を帯びてきた。

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2011年3月23日のニュース