パ・リーグ ナイター自粛へ!21日臨時オーナー会議

[ 2011年3月20日 06:00 ]

 パ・リーグがナイター自粛へ動きだした。18日に文部科学省から節電要請の通達を受けたことで、東京電力管内の地域に本拠地球場を持つ西武、ロッテが19日、ナイター予定の試合をデーゲームに変更する方針を示した。

 また、同管内以外の地域での試合開催も含めた具体的な対応にも入った。セはあらためて29日に開幕を延期する方針を打ち出したが、パは21日、都内で臨時のオーナー会議と理事会を合同で開くことを決め、リーグとしての結論を急ぐ。

 西武、ロッテの判断は早かった。西武ドームは埼玉・所沢、QVCマリンは千葉・幕張と、いずれも文科省通達の対象である東京電力管内の地域に位置する。4月12日に開幕を延期して日程調整は猶予期間がある中で、速やかな対応となった。

 西武は飯田則昭球団専務が「厳しい受け止め方をしている」と説明。4・12からの西武ドームでの開幕カード(対日本ハム)については午後6時開始のナイターからデーゲームへ変更する方針を示した。

 ロッテの瀬戸山隆三球団社長が「当面はナイターは控えてデーゲームで仕方ない。代替地は考えてない。自分のところでやるのが使命」と、QVCマリンでのデーゲーム開催で対応する。同球場の1試合の消費電力はナイターで約1万6000キロワット、デーゲームは約1万1000キロワットだ。夏場もMAX2万キロワット程度だが、約4000~5000キロワット消費する大型ビジョンの使用を控える方針で「節電すればこの球場で問題ないと思う」と石川晃球団運営本部長。地震の被害を受けた球場周辺設備などの復旧も急ぐという。

 当該2球団の素早い対応を受け、パは21日に臨時オーナー会議を開催。理事会メンバーも入る異例の会議で、楽天の代替本拠地を含めて実務レベルから日程調整を早急に進めていく。

 ≪異例、理事会メンバーも参加≫パの臨時オーナー会議について花井史朗光パ・リーグ統括は「今までにない重大な状況。パのオーナーが集まって大所高所から話し合うということ。技術的な話もあるので理事会メンバーが入ります」と説明した。議題は(1)東日本大震災下におけるプロ野球のあり方(2)公式戦の対応(3)その他の3点。パのアグリーメント第18条で議長(今季は楽天・島田亨オーナー)が各球団のオーナーで構成する懇談会を招集でき、同20条で「理事会で特に重要と認めた事項を審議する」とある。懇談会ではなく会議としたのは議題が極めて重大なためという。

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2011年3月20日のニュース