被害受けた光星学院と水城 開催決定に複雑な心境

[ 2011年3月18日 20:27 ]

 選抜高校野球大会の開催が18日、決まった。だが、ともに東日本大震災で被害を受け、25日の1回戦での対戦が決まっている光星学院高(青森)と水城高(茨城)の両監督は複雑な表情を浮かべた。

 大阪府吹田市の宿舎で開催決定の知らせを受けた光星学院高の仲井宗基監督は「野球をやって本当にいいのかという思いが正直な気持ち」と話した。大震災が起きた時は合宿地の沖縄から青森に帰る途中の飛行機内で、被害を受けた地元に帰れないまま、2日後に大阪入りした。「選手に野球を目いっぱいできることを感じながらやろう。それを感じられないのなら野球をする資格はないと伝えた」と時折目を潤ませた。

 水城ナインは大阪市北区の宿舎で一報を受けた。橋本実監督は神妙な面持ちで会見に臨み「大会本部にとっても苦渋の決断だったと思う。被災した方に明るい話題を届けることができるとすれば、それが一番いいこと」と語った。

 茨城県内も地震の影響は色濃く、家が半壊してガレージで生活を余儀なくされている部員の家族もいるという。飛田知希主将は「ほっとした」と喜びながらも「みなさんが大変な思いをしており、複雑な部分はある。野球ができる環境をつくっていただいたので、僕たちはそれに応えなければいけない」と言葉に力を込めた。

続きを表示

2011年3月18日のニュース