半旗掲げ、鳴り物自粛も…原監督「やって良かった」

[ 2011年3月15日 06:00 ]

<巨・神>試合前、東日本大震災の被害者へ黙とうを捧げる原監督(右)ら巨人ナイン

オープン戦 巨人2-2阪神

(3月14日 岐阜)
 東日本大震災後、初のオープン戦となる巨人―阪神戦が14日、岐阜・長良川球場で行われた。被災者支援のために決行した試合。9回に追いついて引き分けた巨人・原監督は「われわれのできることの中で少しでもお役に立つことができた。いろいろ不安はありましたが、やって良かったと思います」と振り返った。

 試合前には両軍選手、観客が黙とうをささげ、外野席の鳴り物での応援は自粛された。球場には半旗が掲げられ、計3カ所に募金箱を設置。収益の一部とともに気持ちを被災地へ。ある選手は「こんな状況で試合をやるのはどうなんだろうという思いもある」と複雑な思いも口にしたが、現状で可能な支援はこれしかなかった。その意をくむように1万3411人の観衆が集まった。この日の募金が100万円を超えたことを明かした清武英利球団代表は「大変な金額。いろいろな選択肢がある中できょう(試合を)やって考えたこともあった」と話した。

 災害の傷は簡単には癒えない。被災地の惨状に原監督は「申し訳ないですけど、言葉が出ません」。苦しげな表情に、それぞれの復興への取り組み方への葛藤がにじんだ。

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2011年3月15日のニュース