開幕“延期すべき”…星野監督「日程組み直しを」

[ 2011年3月15日 06:00 ]

ベンチに座る星野監督

東日本大震災

合同練習 楽天3-11横浜
(3月14日 横浜)
 楽天・星野仙一監督(64)が14日、大災害をもたらした東日本大震災の影響を考慮し、25日の開幕を延期すべきとの考えを明かした。15日には臨時実行委員会が開催されるが、球団初となる本拠地・Kスタ宮城での開幕戦(対ロッテ)の開催は絶望的。指揮官は球場施設の損壊など物理的な側面だけでなく、東北地方に広がっている甚大な被害状況を何より念頭に置くべきだと訴えた。

 大震災の被害実態が把握できない状況で、星野監督も開幕延期を覚悟している。球団初の本拠地開幕戦は25日。しかし宮城県だけでも死者は1万人を超えると予想されている。甚大な被害を考えれば開幕延期が賢明。指揮官は私見とした上で、自身の思いを口にした。

 「(開幕を)やめろと言うのは簡単。やろうとするから結論が難しくなる。被害のあるチームのショックは大きいが、それ以外のチームは人間だからな…。日程の組み直しの方が前向きだ」

 この日、チームは震災後初の実戦となる試合形式の練習を横浜と行った。地震が発生した11日のロッテ戦(明石)は、選手の家族の安否確認のため8回表で終了。この日の横浜スタジアムも計画停電の地域からは外れていたものの、節電のために電光掲示板はBSO表示のみ。場内アナウンスもなかった。15日の臨時実行委員会に出席する米田純球団代表も「交通、インフラ、宿泊施設などの状況を伝える。開幕戦は中止と思っていても、こちらからは言えない」と、厳しい現状に表情は硬かった。

 球場自体も損傷を受けているが「それは小さなこと」と星野監督。「まだまだ大変な状況が続きそう。専門家もいろいろなことを考えて予測するんだろうけど、その想像を上回っている被害だからな」と、東北地方を中心とした甚大な被害を考慮すべきとの考えだ。被災地には、避難生活を続ける人や行方不明者が多数いる。生きることに不安を抱いている人がいる中で、開幕を優先させることは得策なのか。野球を開催する予算や人員で、やるべきことが他にある。

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2011年3月15日のニュース