斎藤 古巣戦でメジャー初先発!1回1失点も上機嫌

[ 2011年3月10日 06:00 ]

<ブリューワーズ・ドジャース>初回表先頭、グウィンに本塁打を浴びる斎藤

オープン戦 ブルワーズ1―7ドジャース

(3月8日 メリーベール)
 えっ、マジ!?ブルワーズの斎藤隆投手(41)が8日(日本時間9日)、古巣のドジャース戦でメジャー移籍後初先発。先発マウンドは横浜時代の05年10月7日の中日戦(ナゴヤドーム)以来、実に1978日ぶり。先頭打者本塁打を許すなど1回2安打1失点で敗戦投手となったが、久しぶりの体験に、試合後は上機嫌だった。
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 肩の荷が下りたのか、試合後の斎藤は普段以上に冗舌だった。

 「先発はもう失格です。リリーバーとして精いっぱい頑張ると新たに決意しました」

 ただ、その顔は笑っていた。突然の大役。先発マウンドの打診は前日だった。当初からこの日は先発陣の登板予定がなく、救援陣が初回から小刻みに継投するプランだった。その中、ロン・レネキー監督から「嫌じゃなければどうだ?」と問われ、斎藤も「中継ぎとしてきれいなマウンドに上がるのは練習になるのか」と迷いながらも受け入れたという。

 とはいえ、これが予想以上の緊張をもたらした。通常、先発投手はベンチからマウンドへと向かうが「落ち着くからブルペンから行こうかな」と考えたほど。チームメートは報道陣に向けて「(斎藤は)先発だから試合前取材はお断り」とあおり、さらに当初は同戦で先発予定だったド軍・黒田が回避したことに「サミー(斎藤)におじけづいた」とちゃかした。

 古巣のベンチからも「サミー、サミー」と冷やかしの声が飛ぶ始末で、調子を狂わされたのか、先頭のグウィンには2ボールから右翼スタンドに運ばれた。これには「立ち上がりにボールが続くと、力のあるなし関係なく本塁打される。野球はセオリーが大事だなと思った」と振り返るしかなかった。

 それでも調整は順調そのもの。キャンプ4週目のこの時期に、腰や太腿に一度もサポーターをしていないのは初めてだといい「肩も魔法がかかったように調子がいい」。次回は12日(日本時間13日)のダイヤモンドバックス戦に登板予定。今度はまっさらなマウンドでなく、荒れたマウンドで本領を発揮する。

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2011年3月10日のニュース