松井 憧れヘンダーソン臨時コーチからリーダー学

[ 2011年3月3日 06:00 ]

リッキー・ヘンダーソン臨時コーチと握手するアスレチックスの松井(右)

 松井よ、真のリーダーとなれ。アスレチックスの松井秀喜外野手(36)が1日(日本時間2日)、通算1406盗塁の大リーグ記録を誇るリッキー・ヘンダーソン臨時コーチ(52)と対面。幼少の頃から憧れていた伝説の名選手から今後の完全サポートを約束されるとともに、リーダーとしての姿勢をアドバイスされた。チーム最年長。リッキーの教えを胸に松井がチームをけん引する。

 試合前の練習中。外野グラウンドにいた松井は、憧れの存在を見つけると目を輝かせた。ヤンキース時代以来の再会に歩み寄って握手。練習後にも再度、顔を合わせて言葉を交わした。リッキー・ヘンダーソン。MVP1度、盗塁王12度の伝説の名選手が昨年に続いて臨時コーチとしてア軍のキャンプに合流した。特に今年参加した理由の1つは、新加入の松井に会うことだったという。

 「マツイが子供のころに憧れてくれていたなんてとてもうれしい。実は彼が契約したという一報を聞いたとき、時間を設けていろんな話をしなきゃなと思っていた」

 伝えたかったのはアスレチックス魂、リーダーとしての心得だ。88年からのリーグ3連覇を経験する一方で、チームの低迷期も知るヘンダーソン臨時コーチ。今季、地区優勝するためには何より松井のリーダーシップが必要と力説した。

 「毎回壇上に立ってスピーチをすることばかりがリーダーではない。たとえば試合前の準備。自分の姿勢をしっかり示していけば、他の選手はついてくる。何かあれば遠慮なく頼ってほしい」。この日は時間の関係で長時間のレッスンとはいかなかったが、近日中に話し合いの場を設けて直々に伝えるという。

 リーダー論の伝授。「ヘッドスライディングの仕方を教えてもらったら面白いかも」と話した松井だが、偉大な先輩からのアドバイスほど心強いものはない。この日はオープン戦を欠場。練習ではフリー打撃の37スイングに加え、打撃ケージで左右合わせて104本も振り込み「少しずつペース(を上げたい)というか、打ちたいなと思いました」。2日(日本時間3日)は自身2戦目となるインディアンス戦。強力な助っ人を味方に、ゴジラが開幕へと準備を進める。

 ◆リッキー・ヘンダーソン 1958年12月25日、イリノイ州シカゴ生まれの52歳。76年ドラフト4巡目でアスレチックスに入団。03年を最後に大リーグでのプレーはなく、04、05年は米独立リーグに所属した。09年の殿堂資格取得初年度に539票中511票の得票で殿堂入り。メジャー25年間で3081試合に出場し打率・279、3055安打、297本塁打、1115打点。1406盗塁は大リーグ記録。左投げ右打ち。

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2011年3月3日のニュース