“新記録”とプロ目指す 東大右腕「150という数字にずっと憧れはある」

[ 2011年3月1日 09:50 ]

球速150キロとプロ入りを目標に掲げる東大野球部の井坂肇投手

 東大野球部に球速150キロとプロ入りを目標に掲げる本格派右腕がいる。この春2年生となる井坂肇は最速145キロ。東大史上最速はプロ野球の日本ハムに所属する松家卓弘がマークした146キロとされ「150という数字にずっと憧れはある」と記録の更新と大台到達を狙う。

 鮮烈なデビューだった。昨年の東京六大学秋季リーグの早大2回戦で8回途中に5番手で登板。いきなり145キロを計時して場内を沸かせ、2球目の144キロで打者を遊ゴロに打ち取った。「緊張より興奮していた。すごくうれしかった」と笑顔をのぞかせた。

 182センチ、80キロと恵まれた体格。中学で野球を始めたときは外野手だった。東京・日比谷高で投手に転向して2年春からはエースを務めた。当時最速は139キロ。映画監督である父の聡さんが東大で投手だった影響もあり、1年浪人して合格した。初登板後の2試合は打たれ、防御率は10・12。力の差を痛感した。

 春季リーグを見据え、この冬は投球フォームの見直しと筋力強化に励んでいる。投手出身の御手洗健治監督は「身体能力が高くて楽しみな存在。あと3年あるから150キロは出せると思う」と期待する。プロ志望の20歳の井坂は「プロを目指して練習すればうまくなるし、プロに行けるだけの力があれば大学でも活躍できる」と意気込んだ。

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2011年3月1日のニュース