スンヨプ120メートル弾!古巣・巨人から移籍1号

[ 2011年2月23日 06:00 ]

<巨・オ>4回1死二、三塁から右越え3ランを放ち、ナインに迎えられる李スンヨプ

練習試合 オリックス3―3巨人

(2月22日 那覇)
 オリックスの李スンヨプ内野手(34)が22日の巨人との練習試合(那覇)で“今季1号”となる3ランを放った。「5番・一塁」で先発し、4回に東野の141キロ直球を弾丸ライナーで右翼席へ放り込むと、9回にも左翼線へ二塁打を放った。鮮やかな古巣撃ちでの初アーチ。持ってる男、スンちゃんがチームを加速させる。

 一直線に打球が伸びた。4回1死二、三塁で迎えた第2打席。3ボールからの4球目だ。2番手・東野が投じた真ん中低め、141キロ直球をフルスイングで仕留めた。長野が1歩目で動きを止めた一撃は右翼席後方のネットを直撃。角度、勢いともに申し分ない会心の120メートル弾だ。李スンヨプは静かに口を開いた。

 「スイングだけなら完ぺきだった。今は結果じゃなく、内容。その過程に集中したい。開幕戦でも打てればいいね」

 特別な感情は一切排除して挑んだ。「5年間一緒にプレーしたし、いろんな思い出がある。巨人はいいチームだけど、これからは敵。オリックスのためにプレーをするだけ」。ただ、試合前は原監督にもあいさつし、巨人ベンチにも出向いて旧交を温めた。9回は越智の外角直球を左翼線へ運ぶ技ありの二塁打で好機を演出。仕上がりの早さとともに存在感も示した。

 バットを41本塁打を放った巨人1年目の06年モデルに変更。昨年痛めた左手親指の影響で重量を20グラム落とし、920グラムのバットを使用している。「もう指は痛くない。今は気持ちよく振っている」。重量を落とした分、スイングスピードを速める狙いもある。「昨年より倍」の振り込みがキャンプの日課だ。「自分は球に向かっていくんで、呼び込んで打つことに集中している」。それを体現した一発だった。

 岡田監督は精神面の充実を指摘する。「キャンプインからことしにかける思いがある。体を絞って振り込んできた結果」。T―岡田と中軸を構成すれば、他球団にとって、これ以上の脅威はないだろう。「開幕から一塁を守って最後まで一塁を守る」。示した決意は本気だ。真の復活へ―。今は間違いなくその途上にいる。

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2011年2月23日のニュース