名門VS赤門夢対決!?巨人 東大との対戦を検討

[ 2011年2月22日 06:00 ]

 夢の異色対決だ。巨人が東京六大学リーグに所属している東大野球部との試合を検討していることが21日、明らかになった。

 今月16日にプロ球団と大学チームとの試合が解禁になったことを受け、球団側は3月中に大学チームと積極的に試合を組む方針。球界の盟主である巨人と、日本のトップの頭脳が集まる東大との試合が実現すれば、プロアマの雪解けムードを象徴する注目カードとなることは間違いない。

 今月16日に日本学生野球協会が評議員会で3月と8月に限り、大学のチームがプロと試合を行うことを承認。翌17日に清武英利球団代表は1次キャンプ地の宮崎で「3月中には試合をやっていきたい。計画的に各方面にお願いしています」と話した。

 現在、球団は阿部や新人・沢村の母校でもある中大、高橋の母校・慶大など複数の大学と試合を行うことを検討しているが、対戦相手の一つに東大も含まれていることが判明。東大出身のプロ野球選手は現役である松家(日本ハム)を含め計5人しかいないが、球団はプロで通用する人材がいる、いないにかかわらず、幅広く大学との試合を組むことによって球界全体の発展に貢献したい考えている。

 【東大アラカルト】

 ☆創部 1919年(大8)。25年(大14)秋に早大、慶大、明大、法大、立大の東京五大学野球連盟に加わり、東京六大学野球連盟が誕生した。

 ☆通算成績 244勝1480敗53分け。勝率は・142。優勝経験はなく最高順位は77年春、81年春の4位。個人タイトルは28年秋の三島、31年秋の広岡ら過去に7人が首位打者を獲得。

 ☆プロOB 第1号は65年に大洋(現横浜)に入団した新治伸治。さらに井手峻(中日、66年2次ドラフト3位)、小林至(ロッテ、91年同8位)、遠藤良平(日本ハム、99年同7位)。04年同9巡目で横浜に入団した松家卓弘(日本ハム)は現在唯一の現役選手。また、昨年11月から元中日の谷沢健一氏が臨時コーチを務める。

 ☆部員数 3学年で選手36人、学生コーチ4人、マネジャー8人。他の5大学のような推薦入試制度はなし。甲子園経験者は学生コーチの中村信博(3年=高松)1人。中には軟式野球部出身者も。

 ▽プロと大学の交流 1932年(昭7)に文部省が学生野球の健全な発展を図るためとする野球統制令を発令。学生とプロチームの交流を禁じた。同令は47年に廃止も、50年に制定された日本学生野球憲章でもプロとの試合は認められなかった。さらに61年の柳川事件を契機に社会人だけでなく、大学もプロとの関係を断絶。73年に大卒のプロ退団者が母校限定で臨時コーチとして認められるまで両者の交流はなかった。その後は、92年バルセロナ五輪代表とプロ選抜の交歓試合実現以降、95年の東京六大学野球連盟70周年記念試合「現役の六大学選抜―プロの六大学OB選抜」をはじめ、09年の世界大学野球選手権壮行試合「大学日本代表―U26NPB選抜」など特例で交流試合が行われ、05年に元プロの大学監督就任が認められた。

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2011年2月22日のニュース