大石「やっぱりプロとアマの違いは見えました」

[ 2011年2月22日 08:28 ]

<西武・南郷キャンプ紅白戦>20日の登板後、ベンチで笑顔を見せる大石(上) 

 西武のドラフト1位・大石達也投手(22=早大)が、順調な調整を続けている。20日には初の実戦となる紅白戦に登板し、2回を無安打無失点に抑えた。大学時代の抑えから先発へ。その投球フォームへの独自のこだわりや、早大で同期だった日本ハム・斎藤佑樹投手(22)への思い――。ドラフトで6球団が競合した155キロ右腕の本音に迫った。

 ――ここまでのキャンプは?

 「毎日が充実していて、内容の濃いいいキャンプを送れていると思います。正直もっと楽な感じをイメージしていたんですけど、甘かった。大学と比べても全然きついです」

 ――苦手なランニングには慣れた?

 「そうですね。だいぶ慣れてきました」

 ――西武の雰囲気は?

 「本当にいい雰囲気で練習をしていると思います。優しい先輩ばかりなのでやりやすいです」

 ――20日に実戦初登板。プロの打者と対戦した印象は?

 「やっぱりプロとアマの違いは見えました。大学時代は見逃しだったり空振りだった球が普通に当てられてファウルだったり、外野の前に落とされたり…。やっぱり違うなと感じました」

 ――参考になる投手は?

 「涌井さん、岸さんですね。涌井さんは体重移動がうまいので見習っていきたい。岸さんは細いのに凄い真っすぐを投げるので、見て気がついた部分は取り入れていこうかなと。自分から聞きに行くタイプではないので」

 ――今取り組んでいることは?

 「ワインドアップの時のグラブの位置と、振りかぶる形を少し変えています。キャッチボールから意識してやってきたので、だいぶ慣れました」

 ――大学時代からフォームを変えた理由は?

 「大学野球を引退して時間があったので、斎藤と4スタンス理論の先生(著名なスポーツ整体師の広戸聡一氏)のところに行ったんです。自分のタイプ、一番力の入る構え、姿勢を教えてもらって、それがきっかけでやっています。ブルペンで投げたのはプロに入って初めて。今はこっちの方がしっくりきている感じですね」

 ◆大石 達也(おおいし・たつや)1988年(昭63)10月10日、福岡県生まれの22歳。太宰府西小2年からソフトボールを始めて投手。福岡大大濠時代の1年春は左翼手も2年秋から投手に転向。早大には遊撃手として入学したが、1年春のリーグ戦開幕後に投手に再転向。1年秋から3年春まで38回2/3連続無失点をマークした。MAXは155キロ。リーグ戦通算60試合で10勝4敗、防御率は1・63。1メートル85、86キロ。右投げ左打ち。

 ◆4スタンス理論 著名なスポーツ整体師の広戸聡一氏が提唱する理論。人間のスタンス(立ち方)は大きく4つのタイプに分けられ、それぞれ重心位置が異なるという。「つま先型」「かかと型」「内側重心型」「外側重心型」のタイプによって、最もバランス良く動く体の動かし方も変わるとされる。大石は、松井秀(アスレチックス)や田中(楽天)と同タイプで「外側のかかと」に重心位置がある。

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