東大球場の観客席など文化財登録

[ 2011年2月21日 18:52 ]

 東京六大学野球リーグ、東大の練習グラウンド「東大球場」の観客席、ダッグアウトとフェンスが昨年に国の有形文化財に登録されたことを受け、東京都文京区の同球場で21日、記念式典が開かれた。文化庁によると野球場施設としては全国初の登録となる。

 東大球場は安田講堂などを設計した元東大学長の故内田祥三氏の主導で建設され、1937年に完成。600人収容の観客席を覆う半円形状の屋根を鉄筋コンクリート造りのアーチ構造で支えるデザインで、当時は非常に珍しかった。現在、東京六大学リーグで東京23区内に球場を持つのは東大だけだ。

 在学中に野球部主将を務めた前日本高野連会長の脇村春夫氏(79)は「僕は東大でプレーしたくて、入学してすぐに球場にやってきた。懐かしい。当時と変わらないね」と感慨深げな表情。御手洗健治監督(60)は「アーチ形の屋根は重厚で、監督になって球場の伝統の重みを感じるようになった。責任が重たい。春のリーグ戦では好成績で応えたい」と、気持ちを新たにしていた。

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2011年2月21日のニュース