松井、決意の渡米「目標は地区優勝することだけ」

[ 2011年2月15日 06:00 ]

報道陣に手を振りニューヨーク行きの飛行機に乗り込む松井

 下克上のV宣言だ。アスレチックス・松井秀喜外野手(36)が14日、成田空港発の日航機で渡米した。これまでヤンキース、エンゼルスと常勝軍団でプレーしてきたが、ア軍は4年連続で勝率5割以下。メジャー9年目で初めて明確な目標として「地区優勝」を掲げた。

 出発日がバレンタインデーと重なり、航空会社の職員からア軍の帽子を被ったぬいぐるみと、チョコレートを贈られた松井。温かいセレモニーの後で行われた会見では、やや険しい表情を浮かべつつ、自らに課された使命を言葉にした。

 「プレーオフに出ることだけですよ。何勝するとかは分からないですけど。目標は地区優勝することだけです。まずは」

 2カ月前のア軍入団会見では「みんなを引っ張るプレーをしたい」とリーダー役を務める抱負を述べたが、初めて口にした明確な目標。それが優勝の2文字だ。

 7年間プレーしたヤ軍と昨季在籍したエ軍は、地区優勝は当たり前で、目標はその先だった。だが、89年を最後に世界一から遠ざかっているア軍は昨季、地区2位ながら貯金はゼロ。07年以降は4年連続勝ち越しなしに終わっている。

 昨季の年俸総額は30球団中28位の低予算球団で、1試合平均の観客動員数(1万7511人)も29位。巨人時代から常勝軍団でプレーしてきた松井にとっては初めての環境となる。例年以上に強い使命感が、地区V宣言となって表れた。

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