松坂 “異色経歴”の新通訳とタッグ結成

[ 2011年2月15日 06:00 ]

ブルペンで力強い投球を見せる松坂

 レッドソックスの松坂が新通訳と異色タッグを結成する。13日にキャンプ地に合流したのは、新通訳の山田健太氏(28)。同氏は昨年まで、アクロバティックなサーカスを披露し、日本でも人気のカナダの劇団「シルク・ドゥ・ソレイユ」のトレーナーをしていた経歴を持つ。松坂も「トレーニングのことなども話している。キャッチボール相手もできる貴重な存在だし、これから一つずつ関係を築いていきたい」と歓迎した。

 前任者の星野真章氏(30)が退職し、複数の候補者から実際に松坂が面談して選んだ。山田通訳はカリフォルニア州チャプマン大でスポーツ医学を学び、トレーナーとしては世界最高峰の資格「NATA」の資格を持つ。「シルク・ドゥ・ソレイユは世界各国から人が集まる。性格も言語も違う。自分の考えを押しつけるのではなく、相手を尊重して仕事をすることを学んだ」と山田通訳。松坂にとって、柔軟性ある独特な身のこなしをする同劇団のトレーニング方法を知るだけでなく、時間を気にせず練習相手を務めることができる存在は大きい。ハワイでの自主トレでは、松坂のブルペン投球さながらのキャッチボール相手も無難にこなした。

 松坂はこの日、ブルペンで全球種を交え、77球を投げた。さらに投球後はマウンドにできた跡から、軸足の蹴りや左足の着地位置などを細かくチェックした。「まだバラつきはあるけど予想した範囲内。この時期としては十分」。14日(日本時間15日)にはヤング新投手コーチとも面談を行う予定で「アスレチックスで長く投手コーチを務めた方だし、対戦相手としてどう見えていたかを聞きたい」と語った。3年ぶりの2桁勝利を目指す勝負の5年目。環境面も含めた準備は着々と進んでいる。

 ▽シルク・ドゥ・ソレイユ 84年にカナダで設立されたサーカス団。現在は1200人のアーティストを含む5000人のスタッフを抱える。独特の衣装や芸術性の高さで世界的な評価を受けており、これまで5大陸300都市で公演。日本では92年に初めてツアーショーが行われ、現在も「KOOZA(クーザ)」が公演中。08年には千葉県浦安市のディズニーランド横に北米以外では初となる常設専用シアターが開業した。

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