星野監督初カミナリ！嶋一喝「吹き飛ばせよ！」

ゲーム形式のバント練習時、身振り手振りで熱血指導をする星野監督

　ついに闘将モード突入だ！楽天は沖縄・久米島キャンプ第２クール３日目にして初の実戦形式となるバントゲーム（４アウト形式）を行ったが、最初のイニングでいきなり星野監督の怒声が響いた。

　「あそこは吹き飛ばせよ！いいんだ、吹き飛ばして」。２死三塁の設定で打者・楠城がスクイズをワンバウンドに空振り。三走・西田が飛び出したため嶋が三塁に投げようとした。しかし楠城と接触しそうになり、避けたことで送球が遅れた。このプレーに指揮官がベンチを飛び出した。

　三輪バッテリーコーチは「嶋は味方だから遠慮した。試合だったら打者を突き飛ばしてでも投げなきゃいけないから」と説明。嶋は「バントを失敗すると点が入らないし、（処理を）ミスすると点を失ってしまう」と重要性を実感。常に実戦を想定した行動を求めるのが星野流だ。次のプレーでも楠城がスクイズをファウルすると「それぐらいのボール決めろよ」と叱責（しっせき）が飛んだ。

　８年ぶりの現場復帰。指揮官はここまで静かに見守ってきたが、実戦形式に入れば「闘将」の血が騒ぐ。バント失敗に守りでも緩慢なプレーがあり、仁村作戦コーチがとがめる場面があった。昨季１０６犠打、犠打成功率・８１３はともにリーグ５位。１点差試合は１８勝２４敗と接戦の弱さが最下位低迷の要因となった。バントゲームは中日、阪神監督時代にも取り入れた練習法で「バントは命です」と星野監督。ジャブ程度の初カミナリだが、今後に嵐が吹く予兆を感じさせた。