真弓監督今季は“オレ流” キャンプ実戦から先発隠しへ

[ 2011年2月5日 10:38 ]

キャンプ休日にゴルフを楽しんだ真弓監督

 沖縄宜野座キャンプ最初の休日だった4日、阪神・真弓明信監督(57)はキャンプ中の実戦から先発投手隠しを徹底していく考えを明かした。先発投手の登板日を第一級の機密事項とする今季方針をチーム内に浸透させるため、練習試合といえど仮に情報が漏えいした場合には流出元を洗い出すことを強調した。

 笑顔に見えても目は笑っていなかった。今年初実戦として組んだ13日のヤクルトとの練習試合の先発投手に話題が及んだ時だ。真弓監督は言い切った。

 「決まっても公表しません。今年は練習試合から徹底していきます。情報が漏れないようにね」

 休日を挟み、5日から若手投手はフリー打撃登板を予定し、実戦登板へと調整段階を上げる。「調整があるから少し早めに決めて(本人には)伝えないとね」。仕上がり具合を見ながら第2クール中には2011年の“開幕投手”を決定したい考えだ。

 ただ、選手本人への伝達と報道陣への公表は別物だ。もともと、積極的な予告先発は主義ではない。昨春までは先発投手を公表しても差し支えないキャンプ中の練習試合やオープン戦序盤では投手コーチを通じた事前発表が慣例だった。今春はそれさえも禁じた。

 元来、先発投手の登板日はチーム内の機密事項のはず…。その意識が薄れていないか、危機感を抱いていた。今年1月には「(新聞の)先発予想が当たりすぎている。今年は予想どおりの先発が投げることがないようにしたい。相手が嫌がることを考えていく」と先発投手隠しを徹底させていく方針を明言。情報戦の本番となる開幕後を見据え、いまの段階から中日・落合監督の“オレ流カーテン”さながらの情報管理の徹底をもくろむ。

 「ここまで言って漏れたら、シーズン中はだだ漏れになってしまう。どこから漏れるのか…」。16日には日本ハムとの練習試合が控え、26日からはオープン戦が始まる。仮に情報漏れという事態が起こった場合は流出元の究明も辞さない考え。就任3年目、優勝という絶対目標へ向けて妥協はない。勝敗度外視の前哨戦から情報管理に神経をとがらせた。

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2011年2月5日のニュース