阿部絶賛「特級品だね」沢村もう146キロ!

[ 2011年2月2日 06:00 ]

原監督(左)が見守る中、ブルペンで力投する沢村

 巨人のドラフト1位・沢村(中大)がキャンプ初日にブルペン入り。プロ入り後初めて捕手を座らせ、力感あふれるフォームから23球。周囲の度肝を抜いた。

 「特級品だね。(オリオールズの)上原さんの全盛期の球を重くした感じ。良いところは伸ばしていってほしい」。球を受けた阿部は、新人の99年に20勝を挙げた右腕を引き合いに絶賛した。 

 ただ、沢村本人は決して本調子ではないというから驚きだ。30台を超える報道陣のカメラが向けられる中、立ち投げで7球を投げると、中大の先輩・阿部を座らせたが制球が定まらない。決め球のスライダーを初めて解禁したが、高めに抜けたかと思うと、低めに引っ掛ける場面も。沢村は「焦るなと言われたのに、ブルペンに立つと焦ってしまうとこもある。制球もバラバラ。収穫はない」と反省の弁を並べた。

 それでも評価は急上昇。阿部に続き、投球を見守った原監督は「球は噂どおり速い。しっかりした下半身で野球を組み立てているところが印象良く映った」と話した。この日は阪神、中日、ロッテのスコアラーが視察に訪れ、阪神・太田スコアラーは「キャンプ初日の初球であれだけ投げられるのは凄い。145、6キロ出ていたんじゃないか」と警戒を強めた。

 同姓の大先輩・沢村栄治氏の誕生日にプロ初のキャンプイン。午前中には必勝祈願で青島神社を参拝し、絵馬に「奪回」、「貢献」と力強く書き込んだ。練習後は宿舎に戻り、40分間のシャドーピッチングでフォームを再確認。「(他球団に)データを集められても抑える状態にしたい。勝つこと、打者を打ち取ることが仕事ですから」。求める理想は高い。沢村にとっては初めの一歩に過ぎない。

 ▼中日・筒井スコアラー 直球は一級品。威力があった。巨人には珍しいパワーピッチャー。マーくん(楽天・田中)に近いかな。馬力型だね。

 ▼ロッテ・八島スコアラー (斎藤)佑ちゃんも騒がれていますけど、沢村も良いですね。直球が確かに速い。球威を感じた。

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2011年2月2日のニュース