こんな早く行けるとは…創志学園、創部1年で甲子園

[ 2011年1月28日 19:23 ]

選抜高校野球の出場が決まり、胴上げして喜ぶ創志学園の選手たち

第83回選抜高校野球大会(3月23日~甲子園)

 吉報を受けてはじける選手たちの笑顔には、あどけなさが残る。28日、第83回選抜高校野球大会の選考委員会が開かれ、創部から1年もたたない岡山・創志学園高が選ばれた。野山慎介主将は「こんなに早く行けるとは」。選手28人全員が1年生という新鋭が甲子園の土を踏む。

 1884年創立の伝統校だが、ずっと女子校だった。2010年に普通科ができたのを機に野球部を創設。創部2年目の石川・遊学館高が夏の甲子園大会出場を果たした例があるが、それを上回るスピード出場だ。

 強みは若さ特有の勢いにある。秋の岡山大会では1回戦で強豪の倉敷商を破り、あっという間に勝ち上がった。中国大会決勝では岡山大会で大敗した関西高に0―4と接戦を演じ、大きな伸びを示している。それでも長沢宏行監督(57)は手厳しい。「成長とは思っていない。結果が出ただけ」

 04年春に初出場優勝を遂げた愛媛・済美高のように、創部間もない新興校が旋風を起こす例は少なくない。長沢監督も05年春に創部3年目の鹿児島・神村学園高を率いて準優勝に導いている。「怖いもの知らずですからね。乗せたらいける」。ベテラン指導者の目が輝いた。

続きを表示

2011年1月28日のニュース