清原以来の1年生4番弾…萩原、進化の春のテーマは「打点」

[ 2011年1月28日 11:31 ]

昨年8月16日、鹿児島実戦の7回、九州学院・萩原は清原以来となる1年生4番弾を放つ

吉報を待つ1年生トリオ

 昨夏、16歳のひと振りが甲子園に衝撃を与えた。鹿児島実との3回戦で九州学院・萩原が放った一打は、右翼ポール際へのソロ。夏の甲子園で1年生4番による本塁打は83年・PL学園の清原以来だった。

 「あの本塁打で目標の第1段階はクリアした。でも自分を見失いもした」と萩原は振り返る。

 昨秋は、相手投手が警戒して逃げた球まで仕留めようとして大振り。フォームを崩して熊本大会の打率は2割に落ちた。坂井宏安監督から「ムキになるな。力を抜け」と諭されたことで反対方向への打球を心がけた。九州大会初戦では唐津商の149キロ右腕・北方から左中間に甲子園以来のアーチもかけた。「本塁打で崩れた打撃が自然に当てた本塁打で戻ってきた」と主砲に笑顔が戻り、チームは4強入りしてセンバツを当確とした。

 九州学院の冬季練習にはOBで北京五輪陸上400メートルリレー銅メダリスト、末続慎吾考案の「末続トレーニング」がある。ハードル、スキップなどで体幹と股関節の柔軟性を強化する基礎練習で、萩原も下半身を中心に体重は5キロ増。オフに母校に練習に訪れた末続からは「俺も苦しい時があった。壁は乗り越えろ」と直接激励もされた。

 進化した春に掲げるテーマは打点。「先輩に引っ張られた1年生は終わり。今度は自分が引っ張る姿を見せたい。そのためにはチャンスで返す打撃。それが本塁打なら最高」。2度目の聖地のひと振りで成長を証明する。

 ◆萩原 英之(はぎわら・ひでゆき)1994年(平6)6月27日、熊本県生まれ。小3で野球を始め、九州学院中3年では投手兼遊撃手として軟式の全国大会16強。九州学院入学後すぐに4番。昨夏甲子園は4試合で1本塁打を含む17打数8安打4打点、打率・471。好きなプロ野球選手は日本ハム・稲葉。1メートル78、82キロ。右投げ左打ち。

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