慣れている?凄い!佑ちゃん 美人局撃退!

[ 2011年1月27日 06:00 ]

<日本ハム新人合同トレ>梨田監督(左)に声をかけられる斎藤

 日本ハムのドラフト1位右腕・斎藤佑樹投手(22=早大)が26日、千葉県鎌ケ谷市の勇翔寮で行われた特別講義で美人局(つつもたせ)を撃退した。

 社会人教育を目的とした球団独自の授業で、この日は悪徳な詐欺に遭った場合などの寸劇を開催。ナイトクラブで美女と意気投合したが暴力団員風の男から恐喝される物語で、被害者役を演じた斎藤は毅然(きぜん)とした態度で「弁護士に相談します」と対応。この分だと、グラウンド外でも心配はなさそうだ。

 美人局を「KO」した。新人合同自主トレがスタートした12日から連日、社会人教育の一環として朝8時半から実施されてきた特別講義。特にこの日は斎藤にとって興味深い内容だった。

 「けさは面白かったですね。プロ野球選手という立場をしっかり理解して、周りから見られているということを意識できました」。ここまで日本ハムの企業理念、野球とベースボールの違い、球界の歴史などを学んできたが最終回となる今回は「悪徳な詐欺、恐喝」に遭ったときの対処法がテーマだった。

 そして、これを寸劇にして、新人選手に実演させた。舞台はナイトクラブ。佐藤2軍マネジャーがロングヘアのカツラをかぶって美女役を熱演。「今晩どう?」と選手を甘い言葉で誘惑し、意気投合して連絡先を交換する。ところが数日後、暴力団風の男に扮した本村幸雄選手教育ディレクターから「あれは俺の女や。どうなってるんや」と因縁をつけられる設定だ。

 美人局の被害に遭ったらどうしますか――。これがナレーター役を務めた大渕隆スカウトディレクターからの課題だ。他のルーキーは「自分たちは合意の上でした」と、しどろもどろになる中で高校時代から「ハンカチ王子」として女性ファンの視線をくぎ付けにしてきた斎藤は臆することなく「書類(内容証明)を見て弁護士と相談します」とサラリ対応。この冷静さに大学日本代表でも同僚だったドラフト4位の榎下(九産大)は「あいつは凄い」と感嘆。また、同2位・西川(智弁和歌山)に至っては「佑樹さんは慣れている」と尊敬のまなざしを向けた。

 グラウンド外もそうなら、グラウンド内でもやはり優等生。練習視察に訪れた梨田監督を発見するとサングラス、手袋を外してあいさつ。社会人としての礼儀をしっかりと実践すると、約70メートルの距離で行ったキャッチボールも「指にかかってよかった。キャンプでは100球以上の投げ込みを2回ぐらいしたい」と調整プランを披露した。

 プロの世界は甘くない。でも、斎藤が人気に溺れて甘いわなに引っかかることだけはない。

続きを表示

2011年1月27日のニュース