佑ちゃん 125万円初任給も「とりあえず貯金」

[ 2011年1月26日 06:00 ]

朝日を浴びながら真剣な表情でグランド入りする日本ハムの斎藤

 日本ハムのドラフト1位右腕・斎藤佑樹投手(22=早大)が25日、待望の初任給を受け取った。

 今季年俸1500万円を12カ月で分割した125万円のお給料。ただ、いきなりの大金にも斎藤は無駄遣いを封印。一般の大卒社会人と同じ金銭感覚を磨くことを宣言し、両親に欧州旅行をプレゼントするプランを披露した。この日の新人合同自主トレはノースロー調整。26日のスタッフ会議で斎藤の沖縄キャンプ1軍スタートが正式決定となる。

 マウンドではいつもキリッと引き締まっている斎藤の表情が思わずニヤついた。子供の頃から野球一筋。アルバイトはしたことがない。人生初めての給料日に「僕の年俸っていくらでしたっけ?」。思わず飛び出した言葉にも照れが浮かんだ。

 プロ野球では年俸を月割りで計算。銀行口座に振り込まれるのが一般的だ。昨年大卒初任給は平均20万5641円(事務・技術系)。だが、年俸1500万円の斎藤にとっての初任給はなんと125万円。今春から社会人となる同級生たちと比べて大金を手にすることになるが、これで調子に乗らないところがいかにも斎藤らしい。

 「自分は一般大卒の人と同じレベルの生活をしたい。野球を卒業した後に、普通の社会人に戻れるようにしておきたいんです。とりあえず貯金します」。

 ただ両親への恩返しならば別だ。「一緒に行くことは無理かもしれないけれど旅行をいつかプレゼントしたい。ヨーロッパがいいですね」。幼少時にはカナダでナイアガラの滝を見学。小学生でイタリアとフランスを旅行した思い出は今も強く残っている。今度は自分で稼いだお金で親孝行しようと考えている。

 そのためにはプロで結果を残すことが必要。この日の練習はブルペンに入らなかったが、キャッチボールやダッシュ系のメニューでたっぷりと汗を流した。「調子はここまでいい感じできています」。目標は開幕1軍、そして2年ぶりのリーグ制覇に貢献することだ。梨田監督もそんな孝行息子の出現を待ち望んでいる。

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