育成出身左腕 “成瀬流”で開幕ローテ&2ケタ目指す

[ 2011年1月25日 11:47 ]

山なりに投げる「成瀬流キャッチボール」を披露する山田

 昨季4勝をマークしたソフトバンクの山田大樹投手(22)が24日、福岡市東区の西戸崎室内練習場で第2次自主トレを開始。23日まで栃木県小山市で行ったロッテ・成瀬善久投手(25)との合同自主トレで仕込まれた「成瀬流キャッチボール」を披露した。制球力アップを目的にしたもので、昨季は与四死球率6・14の左腕が、同1・59を誇る成瀬からヒントをもらった。

 一見、遊んでいるだけにも見える。山田の指先からはじかれたボールは、高い弧を描いて相手のミットに収まった。西戸崎室内練習場で行ったキャッチボールは終始、山なりのボールだった。

 「成瀬さんに教わりました。指の掛かりを良くする練習。ただ、上方向に投げるのではなく、まっすぐ投げるんです。しっかり指に掛けないと投げられない」。脱力して投げているだけではない。「一番、繊細な部分を養う」と語る通り、指先の感覚を磨くトレーニング法だ。

 23日までの1週間、栃木県小山市内で成瀬と合同自主トレを行った。CSファイナルSでは2勝を献上した敵役だが、和田の紹介で面識のあった左腕から「一緒にやるか?」と誘われ、「僕に必要なのは制球力」と即断。昨季10試合以上に先発登板した投手ではチームワースト与四球率6・14だった。リーグ2位(1・59)の制球力を誇る成瀬との自主トレでは、「原稿用紙3枚分くらいある」と見聞きしたことを書いた「成瀬ノート」も自作。携帯電話の動画で投球フォームを撮影し、助言も求めるほど必死に吸収した。

 成瀬との自主トレで学んだことを問われ、山田は「コントロールさえあれば、それだけで生きていける」と言い切った。目標は開幕ローテーション入りと、育成選手出身では初の先発での2桁勝利だ。期待の大型左腕が「成瀬流」を取り入れ、今季に大きく飛躍する。

続きを表示

2011年1月25日のニュース