斎藤よ結果出せ!大社オーナー辛口エール

[ 2011年1月16日 06:00 ]

<日本ハム本社商品展示会>選手のトリで登場しB・B(左)とタッチする斎藤

 プロの世界は勝ってナンボだ。日本ハムのドラフト1位・斎藤佑樹投手(22=早大)に15日、大社(おおこそ)啓二オーナー(55)が辛口エールを送った。都内で行われた親会社の商品展示会では、3000人の招待客から大歓声を浴びた黄金ルーキー。同オーナーは飛び抜けた人気面だけでなく、今後は結果を出してこそ本当の意味でのチームの一員になれると力説した。人気プラス実力。球団トップの辛口エールは、斎藤への大きな期待の裏返しといえた。

 今や社会現象と化した佑ちゃんフィーバー。日本ハム本社の株主、取引先関係者ら約3000人が招待された商品展示会でも、その人気はずぬけていた。選手紹介コーナーでは背番号11のダルビッシュを先頭に投手、内外野手、ドラフト6位の斉藤勝(セガサミー)と順番に壇上へ。そして選手のラストが斎藤。その名前がコールされて登壇すると、この日最高の歓声がわき起こった。

 「ファイターズの一員になれて、今後もお世話になる関係の深い会社。大声援もありがたいです。これがずっと続くよう頑張らないといけない」。斎藤は冷静に振り返ったが、直後にあいさつした梨田監督が「拍手が少なかったかな」と自虐ネタを口にするほど、場内のテンションは最高潮に。その後はナインによる新商品場内試食が行われたが、混乱を避けるために斎藤はチームでは唯一、参加せずに「(ウインナー、ハムを)食べられなくて残念」と話した。

 その光景を温かく見守っていたのが大社オーナーだ。それでも斎藤に投げかける言葉は厳しい。黄金ルーキーを本当の意味で輝かせるための、総帥としてのエールだった。

 「これからはスターというより、チームの一員として結果が求められる。彼が素晴らしいパフォーマンスを見せて勝利に貢献してくれればチームの一員になれるし、ファンに愛される。ダルビッシュの人気はそこ」。そして続けた。「それができなければ一員ではなくなる」――。絶対エース・ダルビッシュのように、プロの世界で何より必要なのは結果。同オーナーはそう強調した。

 すべてはドラフト1位ルーキーに対する期待の裏返しだ。06年以降のチームの礎を築いてきた新庄剛志氏、小笠原(巨人)、ダルビッシュ、稲葉、田中らは、勝利に貢献したからこそ人気を誇ってきた。同オーナーは、斎藤もダルビッシュに次ぐ大投手に成長できる潜在能力を持つと認めるからこそ、辛口のゲキを飛ばした。同じ思いの梨田監督も「ダルビッシュのいいところを学んでほしい。エースとしてマウンドに立つ心構えとかね」。開幕ローテーション入りに期待しているからこその言葉だった。

 斎藤は16日、鎌ケ谷スタジアムでの新入団歓迎式典に出席。「鎌ケ谷のファンと交流できるので、プロ野球選手としてしっかりやりたい」と力強く言い切った。持ってる男。人気も実力も、すべて手にする姿こそがふさわしい。

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2011年1月16日のニュース