16日初ブルペン!斎藤“第1球”にヘリ出動!

[ 2011年1月15日 06:00 ]

短パンでキャッチボールを行った斎藤

 斎藤の密着マークにヘリが飛ぶ。千葉県鎌ケ谷市の鎌ケ谷スタジアムで新人合同自主トレ中の日本ハムのドラフト1位、斎藤佑樹投手(22=早大)は14日、第1クール最終日に短パン姿でキャッチボール。順調な調整ぶりを示した。斎藤は第2クール初日の16日にもブルペン入りするが、同球場で予定されている新入団選手歓迎式典をNHKなどが、ヘリコプターで中継することを決定。異例の「佑覧飛行」で黄金ルーキーの一挙手一投足を追う。

 第1クール最終日。斎藤が脱いだのはベール…ではなく、黒いスエットパンツだった。正午、鎌ケ谷の気温は5度とはいえ寒風吹きすさんだ前日と比べて、微風のポカポカ陽気。「暑い…暑いっす」とおもむろに黒い短パン姿となるとスタンドがどよめいた。約80メートルの遠投を含むキャッチボールは54球。その全ての球に勢いと切れがあった。

 「順調です。ブルペンはいつでも入れる状態。第2クールではブルペンにも入るので、キャンプで投げられる体に仕上げていきたい」。早ければ16日にもプロ初のブルペン投球を行うと宣言。その姿に、ファンサービスを重視する右腕の考えが透けて見えた。

 16日は入寮後、最初の日曜日。午後には新入団選手歓迎式典・交流会が予定されており、1万人近いファンの来場が見込まれている。NHK、日本テレビ、TBS、テレビ東京の4局は、ヘリコプターを出動させて当日の様子を中継することを決め、他局も「佑覧飛行」を検討中。全国が注目するプロ第1投が、空撮でお茶の間に届けられる可能性が出てきた。

 集まった1700人のファンの前でハンカチ王子から短パン王子に変身するなど、さまざまな面で魅せて、沸かせる斎藤。冷え込みが厳しい時期の新人合同自主トレだけに、近年では室内練習場のブルペンを使用するケースも多いが、ファンサービスの一環として斎藤が球場のブルペンに入る可能性は十分にある。

 今季から使用される統一球には「少し滑るけど、大学の時と(大きく)変わらない」と順応。大きな注目を集めた基礎トレーニング中心の第1クールを「いい感じの張り。(ここまで)満足しています」と余裕の笑みで振り返った。まだ抑え気味で調整する黄金ルーキーが、ベールを脱ぐ時が近づいてきた。

 ◆大物新人初ブルペン
 ☆90年・野茂(近鉄) 2月6日のサイパンキャンプ第2クール初日に初ブルペン。球団OBの梨田氏(現日本ハム監督)が捕手を務め、打席には掛布氏が立つなど豪華キャストが花を添え、34球を投げ込んだ。

 ☆86年・桑田(巨人) 2月6日のグアムキャンプで、6台のテレビカメラが見守る中で捕手を座らせ93球。しかし、その後のノック練習で両太腿を痛めるハプニングも。

 ☆99年・松坂(西武) 合同自主トレ中は東尾監督の意向で遠投調整。キャンプ3日目の2月3日にブルペンで、捕手を立たせたまま91球。最速140キロを超える仰天デビューとなった。

 ☆07年・田中(楽天) 1月15日の合同自主トレ第3クール初日、ブルペン入りして立ち投げで30球。「バランスよく投げられた」と納得の投球を見せた。

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