日本一から世界一へ、西岡“つなぎ役”徹する

[ 2011年1月1日 06:00 ]

「チームの勝利最優先」西岡剛はつなぎ役に徹する構え

 日本一から世界一へ――。西岡にとって、ツインズはその可能性を十分に秘めているチームだ。過去9年間で6度の地区優勝。機動力野球への転換を掲げた今季は、背番号1を背負う西岡の活躍次第で、91年以来のワールドシリーズ制覇も見えてくる。

 ロッテでは不動の1番に君臨したが、新天地では2番が予定されている。西岡は自身の役割について「数多くホームベースを踏むことが僕の仕事。そのためには喜んで四球でも死球でも、塁に出ることを優先する」とつなぎ役に徹する覚悟だ。2番としての適性は、昨季の数字が証明している。リーグトップの206安打を放つ一方で、自己最多の79四球を選んだ。イチロー(マリナーズ)は四球が少ないことで有名だが、西岡も以前は攻撃的な1番打者で、08年はわずか36四球だった。しかし、09年は67個に増え、今季はさらに四球が増えたことで、出塁率・423と121得点(両リーグ1位)を記録した。「チームのためにどんな形でも出塁したいと考えた結果。200本打って、これだけ四球を選んだことは価値があると思う」と胸を張る。
 3番には首位打者3度のマウアー、4番には06年リーグMVPのモーノーが控える。昨季2番を務めたハドソンは出塁率・338、10盗塁と3、4番コンビの打撃力を十分に生かせなかっただけに、確実性とスピードを兼ね備えた西岡が入れば、得点力は大幅にアップする。松井稼と岩村が日本球界に復帰し、ただ一人の日本人内野手。「個人成績より、チームの優勝を第一目標に置いて戦う」という西岡がツインズの野球を変える。

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2011年1月1日のニュース