明大左腕 社会人蹴ってメジャー挑戦 スカウトは「息の長い投手になれる」

[ 2011年1月1日 09:14 ]

 大学生投手が豊作と言われた今秋のプロ野球ドラフト会議で指名漏れした左腕が、海を渡って夢を追う。米大リーグのドジャースとマイナー契約を結んだ明大の西嶋一記投手は「あこがれだった米国でやれてうれしい。パワーのある打者をかわしながら、時に力勝負したい」と目を輝かせた。

 186センチ、91キロと恵まれた体格の21歳。直球は最速で143キロと驚くほどではないが、低めに集めて打たせて取る。横浜高(神奈川)では2006年に春の甲子園大会で優勝。当時は3番手投手だったが、明大進学後は1年春から東京六大学リーグ戦で登板。3年秋に防御率1位に輝くなど通算6勝5敗だった。
 中学時代に大リーグの試合を現地観戦し、雰囲気に魅了されてからずっとメジャーへの思いを抱いていた。ドラフト会議で指名がなかったため社会人の日立製作所に入社する予定だったが、今回の契約の話に、入団を即決した。
 ドジャースの小島圭市スカウトは「球種によって腕の振りが変わらないので打ちにくい。貴重な左だし、先発をこなせて息の長い投手になれる」と獲得の理由を挙げる。
 マイナーからの出発となると言葉や環境の違いなど険しい道が待っているのも事実だ。しかし西嶋は「厳しい世界で精神的にも強くなり、大きくなりたい。日本のプロに行ったほかの選手には負けたくないし、いつかは高校の先輩の松坂さん(レッドソックス)と投げ合いたい」と意気込んでいる。

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2011年1月1日のニュース