ロッテVの原動力は編成「そこが弱いとチームは強くならない」

[ 2010年11月10日 14:43 ]

スポニチ

 【検証 ロッテ下克上日本一】日本一はスカウティングの勝利でもあった。開幕ダッシュの原動力はドラフト1位の荻野貴であり、ポストシーズンではドラフト4位の清田が活躍。新人2人がレギュラーを張るケースは極めて珍しく、育成出身の2年目・岡田も日本一を決める決勝打。編成トップの石川運営球団本部長による改革が奏功した。

 「球団の核は編成なんです。そこが弱いとチームは強くならない。今年清田と荻野貴を獲れたのもスカウトのおかげ。スカウトに最終的な決定権を委ねてましたから」と同本部長。バレンタイン前監督は編成も兼ねる全権監督だった。新人から外国人まですべての戦力補強を自らが決定。だが現場で采配を振る立場では、実際に足を運んで選手を見るにも限界がある。成績によるデータを重視し、渉外担当から送られたビデオを見るだけで判断。その結果、1軍で活躍する若手や外国人が減少していった。
 他球団で20年のスカウト歴を持つ石川本部長は08年12月にロッテに招へいされると、スカウトにアマだけでなく、トレードなどのプロ部門、外国人まで編成部門すべてを任せた。プレーのみならず、野球に取り組む姿勢や性格まで把握させて1軍レベルで通用するかを判断。同本部長は「選手を見ることが一番大事。そしてプロもアマも外国人も総合的に見てもらうことでバランス感覚が養われる」と説明した。
 新人の活躍に限らず、12勝を挙げたマーフィーら外国人投手が活躍。さらに横浜からトレードで獲得した吉見も6勝を挙げ、他球団から戦力外通告された今岡、的場、川越らも大きな戦力になった。(特別取材班)

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2010年11月10日のニュース