新日石のエース田沢が大リーグ挑戦表明

[ 2008年9月11日 15:21 ]

記者会見で米大リーグ挑戦を表明する新日本石油ENEOSの田沢純一投手

 アマチュア野球を代表する本格派右腕で今秋のドラフト会議の目玉、新日本石油ENEOSの田沢純一投手(22)=180センチ、80キロ、右投げ右打ち=が11日、米大リーグ挑戦を表明した。

 1巡目指名の有力候補がいきなりメジャーに挑むのは極めて異例。日本から大リーグへの選手流出の新たな流れとなった。

 田沢投手は「不安は多いが、チャンスがあるので試してみたい」と話した。米5球団以上からあいさつを受けている。松坂大輔投手が所属のレッドソックスなどが獲得に興味を持っているとみられる。

 日本のプロ所属選手が大リーグに移籍するには野球協約上、フリーエージェント(FA)やポスティングシステム(入札制度)などを利用しなければならないが、アマには制約がない。大リーグのドラフト会議を経る必要がなく、自由競争となる。日本のプロ未経験でメジャー入りしたのは、多田野数人投手(現日本ハム)とマック鈴木投手(本名・鈴木誠)の2人だけ。

 田沢投手は神奈川・横浜商大高出身。2年の夏に甲子園大会に出場したが登板機会はなかった。入社4年目の今年は都市対抗大会で全5試合に登板。4勝を挙げ、チームの13年ぶり9度目の優勝の立役者となった。

 ▼新日本石油ENEOS・山縣由起夫野球部長の話 チームの戦力としては残ってほしいが、本人の意向を尊重した。会社としても応援していきたい。活躍してほしい。

 ▼新日本石油ENEOS・大久保秀昭監督の話 非難の声もあると思うが、本人の挑戦への純粋な気持ちを優先させてあげたい。(米球団との)交渉はまだある話ではないが、あいさつは5球団以上は来ている。

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2008年9月11日のニュース