パウエルはソフトバンク入団へ

[ 2008年2月27日 16:51 ]

 オリックス、ソフトバンクと前巨人のジェレミー・パウエル投手(31)の契約問題で、プロ野球の根来泰周コミッショナー代行は27日、東京都内のコミッショナー事務局でパ・リーグの小池唯夫会長と会談した。その席上、根来代行は両球団から提出されている支配下選手登録申請を却下した上で、あらためてパウエルと契約合意した球団の登録申請を受け付けるよう指示した。小池会長が同意したため、パウエル本人が希望するソフトバンクへの入団が事実上決まった。

 根来代行は「両球団と選手の問題点を追及するつもりはない。両方の申請を差し戻すとした方が収まりがいい」と理由を説明した。再申請があった場合は「通常の手続きで受け付けてほしい」と話しており、パウエルの3カ月の出場停止も撤回され、公式戦開幕からの出場が可能となる。
 パは両球団に今回の決定を伝え、預かりとなっている登録申請書類を返送。小池会長は「批判は甘んじて受ける」と話した。
 パはパウエルの契約について、1月30日に両球団の統一契約書を有効と判断。小池会長が2月4日にソフトバンクに契約の優先権があるとし、パウエルの選手登録を6月23日以降に受け付けるという勧告を出した。しかし、両球団はこれに反発し、オリックスが根来代行の裁定を求めて提訴していた。

 ▼根来泰周・プロ野球コミッショナー代行の話 開幕を控えて早期決着しないといけない。なかなか難しい問題もあるが、早く収束させるためには単純な理屈で考えた。外国人選手の契約方法については実行委員会で正式な議題にしたい。

 ▼ソフトバンク・竹内孝規球団最高執行責任者の話 実質的に私どもの主張をご理解いただいたものと理解している。パウエル投手本人及び代理人は、常に真摯であり誠実な対応であった。彼らにも感謝したいと思う。

 ▼ソフトバンク・王貞治監督の話 だいぶ遠回りしたけれどね。あとは本人の意思が尊重される、ということは、うちにとってはよかった。

 ▼パウエルの日本における代理人・田代祐誠弁護士の話 こちらの主張がご理解いただけたことに感謝します。選手としては、1日も早くプレーしたいと望んでいますので、手続きが順調に進むことを希望します。

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2008年2月27日のニュース